◆非常通信とは ◆
非常通信とは
「地震、台風、洪水、津波、雪害、、火災、暴動その他非常の事態が発生し、または発生する恐れがある場合において、公衆通信回線を利用することが出来ないか、利用が極めて困難である時に、人命の救助、災害の救援や交通通信の確保、または秩序の維持の為に行われる無線通信を言います。(法52条4号)」

通信方法
「連絡を設定するための呼び出しまたは応答は「非常」を3回前置きして行う。(運131)」

取扱いの停止
「非常通信の取扱を開始した後、公衆通信の状態が復旧した場合は速やかに停止する。(運136)」

訓練のための通信
「訓練のために行う通信は、呼び出しまたは応答に際して「訓練」を3回前置きして行う。(運135条の2)」

*上記簡略してありますので、原文については電波法令抄録の関係条文を参照ください。
◆アマチュア無線と非常通信◆
非常時における問題点
 大地震などの災害時には、送電線、電話線が寸断されるため、停電や電話は不通となります。また携帯電話も複雑な交換機が介在しており、通話も集中し不通状態となります。
 シンプルな無線が最も信頼性が高いのですが、「防災無線」「消防無線」「警察無線」だけではきめ細かな配置や必要な情報量の流通が困難です。

アマチュア無線の信頼性
 アマチュア無線は、無線であるため信頼性が高い通信手段です。アマチュア無線の有資格者が全国で約200万あり、業務無線より圧倒的に局数が多く、地域住民の中に非常に多くのアマチュア無線局が存在するため、災害時における通信手段として非常に有効です。
 
他の通信手段との比較

 ・ラジオ 乾電池で動作する。情報収集にはよい。但し、配信ができない。
 ・テレビ 停電時は使用できない。
 ・有線電話 回線が寸断される。回線が集中しつながらない。通話できたとしても「1対1」の通話。
 ・携帯電話 複雑な交換機で故障の可能性大、回線が集中しつながらない。乾電池使用不可。通話できたとしても「1対1」の通話。
 ・防災無線 発電機等の電源設備がある。但し限定箇所にしかない。
 ・アマチュア無線 乾電池やカーバッテリで使用可。「1対1」の通話以外に放送と同じく「1対多数」に一斉に情報伝達が可能。地域住民の中で非常に多くの無線局が存在するため、災害時における通信手段として非常に有効。

役割
 アマチュア無線は、趣味を目的とした無線技術ですが、「地震、台風、洪水、津波、雪害、、火災、暴動その他非常の事態が発生し、または発生する恐れがある場合において、公衆通信回線を利用することが出来ないか、利用が極めて困難である時に、人命の救助、災害の救援や交通通信の確保、または秩序の維持の為の非常通信が実施できるよう、電波法第52条4項で認められております。
 場合によっては、総務大臣より無線局に対し必要な通信を実施するよう命令が発せられる事があります。(電波法第74条非常の場合の通信)
 港北支部では、地域災害のための訓練だけでなく、総務大臣つまり国家からの要請である非常の場合の通信を円滑となるよう実施しております。
 アマチュア無線に与えられる周波数や電波形式は多種多様であり、近距離用、中距離用、長距離用とあり、また使用できるチャンネル数も多く、避難場所相互間通信やそれら地域と港北区役所間の通信で救護要請や災害に関する情報等、一斉に伝達することができることで有効に機能します。
 横浜市港北区の防災拠点(小中学校28箇所)で災害に備えて非常通信の訓練を実施しています。



◆社会的貢献度としても注目されるアマチュア無線 ◆
1995年阪神淡路大震災時、ほとんどの通信手段が寸断された中、アマチュア無線家たちの連絡網が「情報伝達」「人命の救助」に貢献しました。過去にも多くの災害時にアマチュア無線は活躍しており、ボランティア活動として大きく注目を集めております。有資格者約200万人に達するアマチュア無線ならではの、臨機応変、柔軟な対応で非常通信訓練(ボランティア)ができるわけです。

◆9月1日 防災の日 各地におけるアマチュア無線の非常通信訓練 ◆
9月1日防災の日に併せて、全国各地で防災訓練が実施されています。横浜市アマチュア無線非常通信協力会 港北支部も、この防災の日に併せて非常通信訓練を積極的に実施しています。
 また行政機関や地域のアマチュア無線クラブの協力による非常通信訓練も実施されています。

 
横浜市アマチュア無線非常通信協力会 港北区支部
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